一般的にシュウ酸カルシウムの結石ができてしまった犬には、再発予防のために獣医師の先生から療法食をすすめられると思います。
そして、生涯の食事制限を言い渡されているのではないでしょうか?
おやつもダメ!
決められた療法食のみ!
結石ができる前までは、色々なおやつを買ってあげたりごはんにもひと手間かけてゆでた野菜をトッピングしてあげたり。
それが当たり前のように習慣化されていたのに、突然「ダメ!」と言われても、何だか可哀想・・・(/_;)
そんな風に戸惑う飼い主さんは少なくないのではないでしょうか?
かくゆう私も、愛犬が6歳の頃から約5年も結石を患っているので気持ちはよくわかるつもりです。
尿石症の犬に手作り食をあげてもいい?
結論から言いますと、非常に難しいと思いますよ。
特に石の成分が「シュウ酸カルシウム」だった場合は。
シュウ酸カルシウム結石は、
- その形成される要因がまだはっきりわかっていない
- 完全なる予防法が見つかっていない(再発を繰り返す)
- 結石ができてしまうと、外科的手術以外の治療法が見つかっていない
- 食品に含まれる「シュウ酸」についてまだよくわかっていない
など・・・。
不明な点が多いのが現状なのです。
せめて「おやつ」を少しくらいなら良いのでは?
その「おやつ」の原材料は確認しましたか?
砂糖は入っていないですか?
「砂糖」はカルシウムを減らす原因になりますよ。
シュウ酸カルシウムの場合、カルシウムを適量取った方が良いと言われています。せっかく療法食でバランスよく摂取したのに、そのバランスを壊すことになってしまいます。
せめて、療法食にゆでたお野菜をトッピングしてあげたい!
その野菜にシュウ酸が含まれていたら大変ですよ!
一般には、「えぐみ」のある野菜にはシュウ酸が含まれている可能性があると言われています。
「えぐみ」とは、野菜をゆでたときに出る「アク」の成分のことです。
その成分には、「シュウ酸」だけではなく「ホモゲンチジン酸」や「アルカロイド」、「タンニン」などがあります。
野菜の種類で言うと、ほうれん草やブロッコリーには「シュウ酸」が含まれていると言われていますが、それ以外ははっきりとはわからないのです。
その「よくわからないもの」を愛犬に食べさせることになります。
犬の構造や栄養知識もない人が、手作り食を与えるのは危険です。
結果、結石が再発してしまったら・・・。
また手術するのですか?
全身麻酔にはリスクもともなうのですよ?
また入院生活をさせるのですか?
少し考え方を変えてみませんか?
「一生療法食」なのと「手術を繰り返す」のと、どちらが可哀想ですか?
犬の幸せってなんでしょう?
それは、「大好きな飼い主と一緒に過ごすこと」なのではないでしょうか?
私の愛犬は、療法食しか食べていなかったにも関わらず、先日3度目の手術を行いました。
その手術と入院生活の5日間は、今まで以上に愛犬にとって大きなストレスだったようでした。
それでわかったのです。
食べるのが大好きな子だけど、やっぱり家族と一緒にいる生活が一番で、幸せなことなのだと。